@ The Apollo Theatre
“ Uptpwn / Downtown ”
New
York の、ファンク、ロック&ポップス系の代表的クラブの一つ、アーヴィング・プラザの2001年の最後を飾ったのは、ソウライヴだった。初の日本ツアー、ヨーロッパ・ツアーも大好評、アメリカでも、デイヴ・マシューズのスタジアム・ツアーのオープニングアクトを飾り、2002年春リリースの、ニュー・アルバムのレコーディングも無事終了した。充実の一年の締めくくりライヴをリポートしよう。
アーヴィング・プラザのオオトリは、毎年メイシオ・パーカー(as)だった。2000年の大晦日は、ソウライヴが、メイシオのオープニングアクトを飾ったが、2001年はメイシオを、12/29に押しのけてのギグで、デビュー2年の勢いのあるアーティストが、大御所のポジションを奪取したようなものだろう。前座は、この一年で進境著しい、スティール・ギターのロバート・ランドルフのファミリー・バンド。ファンキー・ヴォルテージを、フルスロットルに上げたところで、ソウライヴが登場。オープニング・ナンバーは”ステッピン”、ニュー・アレンジで、進化し続けるバンド、ソウライヴの面目躍如のパフォーマンスだ。ニールは、昨年後半から、ベースラインをオルガンではなく、シンセでいろいろなトーンを駆使しながら、プレイするようになった。さらにシャープで、ラウドなベースが、成熟したファンクネスを感じさせる。新メンバーの、サム・キニンジャーが2曲目から加わり、2ndアルバム”Doin'
Something”や、春リリースのニュー・アルバム”Next”のチューンが続く。サムは、エリックが18歳で参加した、バークリーのサマー・キャンプからの仲間で、エリックのボストン時代のバンド、レタスのメンバー。ソウライヴ結成当時から、ゲスト・プレイヤーとして”Turn
it out”にも参加している。昨秋から、レギュラー・メンバーとなったが、コンビネーションはバッチリで、ソウライヴのサウンドに新たな境地をもたらしている。そして、ソウライヴのアジテイター、ラッパーのシューマンもステージに上がり、大ヒップ・ホップ大会に突入。大興奮のうちに、2002年を迎えた。もうすぐリリースのニューアルバム、3月の日本ツアーの盛り上がり、そして2002年のさらなる躍進を予感させる、ライヴであった。(12/31/2001
於アーヴィング・プラザ)
2002年があけ、ニュー・アルバム”Next”のリリース、2度目の日本ツアーを終えたソウライヴは、帰国後、”Next
: 21st Century Soul Rebue”と銘打った、全米ツアーに乗りだした。4月の終わりのNYCでは、Uptown/Downtowということで、4/26に、ハーレムのブラック・ミュージックの殿堂”アポロ・シアター”、翌27日には今やフランチャイズとなった、アーヴィング・プラザと、2夜連続、NYだけのスペシャル・ゲストを迎えての凱旋公演だ。4ヶ月ぶりのソウライヴを、アポロ・シアターにチェックにいたのだが、Soul
Revueというだけあって、盛りだくさんなプログラムである。客の入りは7割ほど、いつものソウライヴの客層よりも、たしかに黒人がいるようにも見えるが、基本的にはいつも通り白人の大学生ぐらいが、マジョリティである。DJのミスター・ルーク、ソウライヴのアジテイターとして多くのステージをシェアしてきた、ラッパー、シューマン、パワフルなソウル・シンガー、ンダムビ、サム・キニンジャー(as)を中心として、ジョシュ・ローズマン(tb)、ライアン・ゾイディス(ts)を擁するソウライブ・ホーンズと、ソウライヴ・ファミリーともいうべきものが形成されていた。しかし、人数が増えたせいで、アラン、ニール、エリック3人のグルーヴ・マジックが、鈍くなった感は否めない。エクスパンションは、まだ時期尚早なのかもしれない。ヴォーカルをフィチャーしたナンバーでも、ソウライヴ本来の荒々しいファンキーが薄れ、小さくまとまってしまったような印象を受けた。こんな危惧を吹き飛ばすような、破竹の快進撃を、また期待したい。(4/26/2002
於アポロ・シアター)
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